2013年7月12日金曜日

船で福島第一原発沖まで行ってきた / PEC福島TRIP② 2013.7.7


PEC福島TRIP2日目は、
「船で原発沖にいく」
「富岡町見学」

原発沖にいけるのは、もちろん初めて。めちゃくちゃレアな体験や!
富岡町は去年12月にちょろっといったきり。
あれから半年以上経つ、どうなっているのか?



7月7日、朝6時発のいわき行きのバスに乗るため、
寝不足、二日酔いの皆が集合!

そんな中、一向に到着しない歩さん。
携帯は電源入ってないし、ホテルにもおらんし、
打つ手なしで、結局歩さんなしで行くことに。




















ほぼ貸切のバスの車内で全員爆睡。
気がついたらいわき駅前。

こっからはマイクロバスで移動!



















マイクロバスの運転は、富岡町出身の遠藤さん。

以前は富岡町でホテルをやられていたが震災の被害をうけ、
現在は新たに会社をつくり、お弁当・仕出し料理をされているそう。 
ちなみこのマイクロバスは、ホテルのお客さんの送迎用で使われていたもの。

遠藤さんのリアルなトークで、眠気も酔いも一気に吹っ飛ぶ。












福島の町名聞いても、場所分からん人おると思うから、地図をどうぞ。

国内で3番目に面積広いらしい福島は、(ちなみに1位は北海道、2位は岩手)
浜通り、中通り、会津の3つのエリアに別れてる。



























太平洋側の浜通りを拡大したのがコレ。


























今回船にのるのが、いわき市の北にある久之浜港
大熊町にある福島第 一原発まで30キロ圏内の港。
富岡町に第二原発。
広野町に火力発電所がある。


港に向かって走っていると、草の生えた土地に建物の基礎部分が。
津波の被害を受けた場所だと一目で分かる。




















久之浜漁港につくと、新たに案内役として藤田さんも合流。

藤田さんと遠藤さんは、今までに何度も案内をされているということで、
話が具体的で分かりやすく、芯のある人柄が伝わる。
 




















今回 乗船する釣り船「長栄丸」
原発沖までいくことは、海上保安庁にきちんと伝えてあるとのこと。



































キャップをかぶっているのが、船長のひろくん。

去年の12月と今年の3月にやった「福島元気祭」っていう除染ボランティア活動で知り合った縁で、現在試験操業しか出来ない福島の海で、船にのせてもらえることになった。

震災時ひろくんは、船にのり沖に出て津波にのまれていく町を眺めていた。
陸にいた当時1歳半の愛娘を失い、いまだ見つかっていない。

たくさんの悲しみを背負っているだろうに、俺たちに笑顔で接してくれる。

俺たちがやった除染ボランティアって意味がないとか言われたり、やる必要ないと思う人もおるやろうけど、こういったひろくんのような人も参加して認めてくれてることってのがひとつのやる意味の証明でもあると思う。



















皆で船に乗り込み、ガイガーカウンターで空間線量をチェック。
放射性物質は水より重く沈むから、海上の線量は高くないとのこと。


















船がはしりだし、間もなくすると、広野火力発電所が見えてきた。


















原発もそうやし、ここも東京電力のもの。
関東の皆、マジで福島に世話になっとるで!

ここの一番新しい5号機の燃料は「石炭」なん。
だいぶ前に「石油を使わず石炭でいこう!」ってことで、
新規の火力発電所を石油メインで作るんは禁止になってたみたい。

「石炭」って、炭鉱の閉山とかのイメージから、もうそんなに使われてないと思ってた。
ほんま知らんことだらけやわ。




発電所に近づくにつれ思ったこと。

埋立地につくったらしいが、低すぎへんか?
こんなんやったら、 大きい津波来たらやられるやん。











そのまま航海。

写真は、ガレキの仮置き場?
このあと、いくつか見かけた。
遠目でわからんかったけど、頑丈なんかな?

潮が満ちたら、結構近いとこまでいきそう。
石巻の地盤沈下とか味わったから、より感じてしまうんかな?






























広野火力発電所から北へ9kmほど行くと、
福島第2原発が見えてきた。

このあたりは、0,023μSv/h。
東京と変わらん数値やね。



海から見た福島第2原発。

左の高い建物が原子炉。
その手前が、色々コントロールしたりするとこ
非常用ディーゼル発電機とか入ってるとこらしい。























これが爆発とかせずに済んだのは、なんとか電源が確保されてたからで、
非常用のディーゼル発電機も浸水で使えんくなったのもあったし、
ギリギリセーフっていうぐらいらしい。

東電のHP分かりやすかったで。 
福島第二原子力発電所はなぜ過酷事故を免れたのか


ここも海抜低いような、、、
こんだけ低いんなら、低い方がええことがあるんやろうな。
 


























船の上で、ひろくんと原発の地下水を海に流出することで、
地元漁師の賛成を求められているという話をした。

「漁師の意見がOKで、それでよしとするなら漁師の責任になる。
それはおかしいだろう!」というひろくん。

帰ってきた時、ちょうど、原発の地下水がニュースになっていた。


福島第1原発地下水セシウム濃度急上昇 東電「理由わからない」 フジテレビ系(FNN)

「5日に水を採取。セシウムの量は309ベクレル(1Lあたり)だったが、
8日に採取したところ、約90倍の2万7千ベクレルに増えていた
9日採取した地下水から、3万3千ベクレルの放射性セシウムを検出したが、
東電は「セシウムが3日間で上昇した理由や、海への影響はわからない」としているとのこと」


これは海側の地下水の話で、ひろくんと話していた建屋より山側の地下水ではないが、
まぁまだまだ東電も分からないことだらけで、こういうことも起こりうるなら
下手なことはせんで欲しいもんです。





走り始めて1時間程、第2原発から約10km北上。

ついにあの福島第一原子力発電所に!
船からの距離は2キロきってた。

いまも収束に向けて、多くの人が動いてくれているのだろう。
































ちなみに、この辺りの空間線量は、





















写真は左から4号機、3号機。
損傷により原子炉建屋の高さが違う。


























































帰る時も真剣に見つめる皆。それぞれ思うところがあるのだろう





















今回の感想でまずくるのが、「全部、海抜低いなぁ」てこと。
「近くまでいってもっとないんかい!」って言われそうやけど。

長いこと時間かけて収束さしていかなアカンやろうに、このままでええんかな?
日本のどこよりもまっさきに堤防いるんとちゃうんかな?
まぁでも賢い人たちが考えてるやろう。
いやその人たちを信用しすぎてたから、こういうことになったんやしなぁ。


今まで「原発のリスク・再稼働かどうか?」「放射能汚染とは?」ってとこに気がいきがちで、今ある原発のことはまだまだ考えれてなかった。

この福島TRIPから帰ってきてから、東京電力のHPを見たら、
結構分かりやすくまとめてて、参考になった。

よかったら見てみて。
<東電HP> 福島第一原子力発電所事故の経過と教訓


俺の頭じゃ、この情報が全部が真実かどうか分からんけど、
FacebookやTwitter上の「危ない!危ない!」ってだけじゃない情報があるかもよ。

ちなみに、俺が見た目で単純に気になった敷地の高さとかに関しては、
想定してた津波は最高6.1mやったらしい。


↓この画像は東電HPにあったもの













15mとか高い場合のも、ちゃんと試算してたけど、対策はせんかったらしい。

今は何mを最高とした対策をやってるんやろう?
まさか6.1のまんまかなぁ?
日本中の他の原発はどうなんかも気になってきた。
福島から帰ってきて、更に気になりだしたことを調べたりしてると、
どうしても更新に時間がかかってしまう。

長くなったんで、「富岡町見学」は次回に!









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